お知らせ

パートナー団体のご紹介:母子生活支援施設

セカンドハーベスト名古屋では、2016年度はホームレス支援団体や各種福祉施設など190団体・施設を通じて約10,000人へ食品をお届けしました。

私たちは、配布先団体のことをフードバンク活動を一緒に行う仲間であるという想いを込めて、パートナー団体と呼んでいます。団体の種類は、炊き出しを行うホームレスの支援団体や、児童養護施設、障害者就労施設など、とても多様でパートナー団体の数だけ食品の使い方があります。

今回、名古屋市にある「母子生活支援施設」での様子をお伝えします!

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みなさん、「母子生活支援施設」という施設をご存じですか?「母子生活支援施設」とは、18歳未満の子どもを養育している母子家庭(離婚の届け出ができない場合なども含む)が、子どもと一緒に利用できる施設で、全国に243か所あります(H26年10月)。
※参考:全国社会福祉協議会・全国母子生活支援施設協議会HP
 http://zenbokyou.jp/boshi/

今回ご紹介するのは、2HNが食品を提供している名古屋市内の母子生活支援施設です。マンションのような形態で、各居室にキッチン・風呂などがあり、20世帯のお母さん・子どもたちが暮らしています。施設へ入居する理由はドメスティックバイオレンスが最も多く、この施設では約7割にも上るそうです。

2HNの食品は、週に一度施設職員の方が2HN事務所へ食品の引取りに来ていただいています。各家庭へは、職員のみなさんが橋渡しをしています。食品を施設に持ち帰り、品目や数を確認の上、食品を玄関に並べておくと、お母さんたちは各食品をお部屋に持ち帰っていきます。

職員の方々はどんな点に気を付けていらっしゃるのでしょうか?
「不平等感が出ないようには気を付けていますね。例えば、パンは食パン・菓子パンを2HNからもらっていますが、同じ種類のものが世帯分あるわけではありません。各家庭の好みや子供の数・年齢、お母さんの就労状況・帰宅時間もそれぞれ。そのため、パンは玄関に並べるのではなく、事務所でお母さんたちと職員がお話をしながら、渡しています。

他には、例えばキャベツが一玉単位で届いた場合には、1/2と1/4カット両方を用意し、お母さんが適したものを選択できるようにしています。」

最後に、2HNの食品はこの施設の利用者の方にとって、どんな意味を持つのか教えていただきました。
「この施設にいるお母さんたちは、様々な事情があってここに至っています。仕事に就けなかったり、子どもが小さいため非正規雇用だったり、最低限度の生活を送っている方がほとんどです。2HNの食品によって、その分の食費を貯金に回すことができるので助かっています。また、お菓子や果物など、子供に食べさせてあげたいけど買えないものも多く、利用者の方に喜ばれていますよ。」とありがたい言葉をいただきました。

2HNの食品の特性を理解し、お母さんたちのことをきめ細やかに考えている職員を通じて、食品をお母さんや子どもたちに届いていることを改めて知ることができました。

2016年12月発行 セカンドハーベスト名古屋会報誌 No.7 一部改編
http://www.2h-nagoya.org/about/report

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